お世話になっております。スタッフ木村です。
今月は新ホイールラインナップ中最も剛性が高いと思われるWH-R9270-C60-TLをレビュー!
全9種類がラインナップされるシマノの新型ディスクブレーキホイールシリーズ。
その中でもちょっと特殊なホイールが今回ご紹介するWH-R9270-C60-HRです。
C36,C50では同じハブを共有している中、唯一このC60だけはフロントに専用ハブを採用しています。(リアハブは全ハイト共通です)
そしてスポークもC60だけは他のモデルと異なる、太い物を採用しています。
何故わざわざ上記のようなコストのかかる仕様にしたのか?
それは型番に入れられたHR(HIGH RIGIDITYのアクロニムと思われます)が示す通り、平坦のレース等にフォーカスした高剛性ホイールであることに起因しています。
コストがかかってでも、プロスプリンター達の求める剛性を追い求めたエアロホイール。それが今回ご紹介するWH-R9270-C60の正体です。
他のモデルでは左右1:1組のスポークレイアウトを採用する中、C60では2:1組のOPTBALをフロントハブに採用。
これにより左右のスポークテンションを均等化し横剛性の向上に繋げていると思われます。
わざわざC60の為だけにこのハブを設計するシマノ…性能への拘りが垣間見えます。
他のモデルが1.5mmの細身なスポークを採用する中、C60では1.8mmのスポークを採用。
写真では伝わりにくいのですが、実物をパっと見ただけでも他のモデルとはスポークの太さが異なるのがわかります。
1.5mmスポークを採用しているC50と比較。
見比べると若干スポークが太く角ばっているのがおわかりいただけるでしょうか?
デュラエースグレードのホイールはフリーボディが12速専用の物になっており、11速との互換性はありません。
実際に試してみましたがスプラインが邪魔して11速スプロケットは入る気配ゼロ。
当然ですが11速フリーボディには12速スプロケットが問題なく入ります。
余談ですがMTBの12速フリーボディ規格”MICROSPLINE”と新型DURA-ACEのフリーボディ形状が似ていることから互換性があるのでは?と思っていらっしゃる方もいるかと思います。
結論から言うと一切の互換性がありません。
MICROSPLINEのフリーボディはDURA-ACEのフリーボディより一回り細く、MICROSPLINEに対応したスプロケット以外取り付けができません。(12速のMTBスプロケットを8~11速のフリーボディに取り付けることもできません)
コンポーネントをミックスしてみようかな?と思いの方はご注意ください。
気になる実測重量はフロント771gリア878gの合計1649g
60mmハイトのリムと剛性感たっぷりのスポークを考えると相応の重量といったところでしょうか。
名だたるトップスプリンターたちの足元を支える高剛性ホイール、”WH-R9270-C60-HR-TL”
次回はこちらのホイールの実走レビューをお送りいたします!
※本レビューはシマノホイールアンバサダーとしてシマノセールス株式会社よりホイールの貸与を受け行っております。