長い長い北海道のオフシーズン。
知らない間に自転車の部品が傷んでしまうかも!そんな注意喚起です。
ロードバイクのディスクブレーキ化が進んだことによって、チューブレスタイヤが一般ユーザーにだいぶ浸透しました。
そんなチューブレスタイヤですが、タイヤの中に入っているシーラントは定期的な交換が必要です。
シーラントの種類によって取り扱い方法が異なりますが、おおよそ「3か月~半年」でシーラントの追加が必要です。
何故かというと時間が経つにつれ揮発してしまったり、成分が分離してしまったりして、パンク時に穴を塞いでくれない可能性が高まるからです。
当社でよく取り扱うシーラントメーカーだとSTAN’S、VITTORIA、FINISHLINEなどは比較的長期間持ちますし、逆にMUC-OFFなどは比較的早い段階で固まってしまう感じがあります。
もし「買ってから一度もメンテナンスしていない…」「前回シーラント交換してから1年以上放置してる…」なんて場合にはシーラントがタイヤの中でチーズのように固まってしまっている可能性もあります。
その場合には一度タイヤを外して、内側を綺麗にしてから新しいシーラントを入れてあげる必要があります。
乗らずに保管する期間が長い冬の北海道。もし昨年からタイヤ周りの整備をしていない場合は、春になる前に是非メンテナンスをご依頼いただければと思います。
もう1点、チューブレスタイヤの運用で気を付けていただきたいのがチューブレステープ。
MAVICのSLRシリーズなど、一部の製品はテープ不要でチューブレスタイヤが使用できますが、市場のほとんどのホイールはチューブレステープを貼って空気を保持する構造になっています。
このテープが曲者で、こちらも定期的な交換が必要です。
テープで空気を保持する都合上、劣化してくるとエア漏れの原因となるからです。
25mmなど細身のチューブレスタイヤほど、高圧で運用するため劣化が顕著になります。
最近のトレンドである30mm前後のタイヤだと運用空気圧も4気圧程度と低くなりますので、それほどでもないのですが…
また、タイヤの脱着を繰り返すことでテープ自体が擦れて薄くなってしまったり、テープの端の部分が捲れ上がってしまい、トラブルの原因になることも…
タイヤの脱着を何度か行っている場合は、テープも早めに交換してあげると良いでしょう。
最後に1点、チューブレスタイヤのメンテナンスに便利な商品をご紹介。

シーラントの交換やリムテープの交換をするときにオススメしたいケミカルが「MUC-OFF GLUE REMOVER」
リムテープを剝がした際にリムに残ってしまった糊や、シーラントのカスを剥がしてくれるケミカルです。
テープの糊やシーラントのカスがリム残っていると新しいテープが上手くリムに密着せず、エア漏れ等のトラブルのリスクが高くなってしまいます。
GLUE REMOVERがあればリムをスムーズに綺麗にすることができますので、DIY派の方にオススメのケミカルです。
保管方法も壁掛けスタンド等でタイヤが浮いている場合は問題ないのですが、地面に置いている場合は注意が必要です。
空気が抜けていくとタイヤが変形し、長い間そのままの状態でいるとタイヤに癖がついてしまい、空気を入れなおしてもタイヤが歪んだまま元に戻らない…なんてこともありえます。
なので冬季の保管時も「定期的にタイヤに空気を入れる」ことを心がけてもらえると、より良い状態で春を迎えられると思います。
ただあまり高い空気圧を入れてしまうと、チューブレステープの変形が進んでしまいますのでタイヤが変形しない程度の空気圧を保つように、定期的に注入すると良いでしょう。
というわけでまだ雪解けまで時間のある今の時期に、お手持ちのタイヤに問題が無いかチェックしておきましょう!
雪が解けていざ乗ろうとしたらダメになってた…!なんてことにならないよう、事前のメンテナンスをお勧めいたします。
ノースバイシクル北海道 (スタッフ木村)