自転車でよくあるトラブル、「異音」
乗車時にパキパキと異音がする場合の多くは「ボトムブラケット」に原因があります。
そんなBBの異音を高確率で完治させる、救世主のような製品のご紹介です。
今回はBB86(圧入径42mm)という規格のフレームに、ROTORの30mmスピンドルクランクを取り付ける、かなりマイナーな組み合わせのご依頼。
そもそもBB86という規格は、シマノが採用している24mmスピンドルクランクに合わせシマノが提唱した規格で、30mmスピンドルの事は考慮されていません。
その為今回のようにBB86規格に30mmスピンドルのクランクを使用する為には色々と困難がつきまといます…
例えばベアリングの寿命が短くなってしまったり…
というかBBの選択肢自体ほとんどありません。
とはいえカッコいいROTORのクランクを別のものに変えたくない…!
ROTOR純正ベアリングは左右別体式で音鳴りリスクが高そうなのがネック…

そこで今回は「WISHBONE BB86-386」をお客様にご提案させていただきました。
WISHBONE社のボトムブラケットの特徴は
・左右連結式
・内部のベアリング交換が可能
・セラミックベアリング
と、いくつかありますがその中でも
”ネジが切られた左右のシェルをフレーム内で連結する”
という構造でBB部の捻じれを抑えることで、ベアリングが本来持っている高い回転性能を維持しつつも、音鳴りといったトラブルの発生が抑えられています!
また、シェル内部のベアリングは簡単に交換することができるので、一般的な圧入BBのように交換の度にフレーム側に負担をかけるということがないのも、大切な愛車に長く乗っていくうえでは大きなメリットではないでしょうか。
今回のBB86-386は極小スペースでも強度を保ちつつ、耐久性に優れる大きなベアリングを使うために、ステンレス製のシェルとなっています。
アルミと比べると重量は増えてしまいますが、回転性能と耐久性の両立のためと考えればトレードオフとして納得できる範囲でしょう。
カートリッジベアリングは外径40mm/内径30mm/厚さ7mmのものが入っています。
※ちなみに同じBB86でも24mmスピンドルに対応するモデルや、PF30・BBrightなど30mmスピンドルを前提としたBB規格の場合はスペースに余裕があるため、より軽量なアルミ製のシェルを使用しています。
というわけで早速取り付け作業を行います。
一般的な圧入BBと違い、フレーム内で左右のシェルのネジをねじ込んでいくだけで固定が可能。
非常に簡単です。
クランクも装着し、完成!
ROTOR純正のベアリングよりも耐水・耐防塵性に優れた構造となっているため、寿命が延びることが期待できます。
クランクに隠れてしまいBBはほぼ見えませんが、皆様の足元を支えてくれる縁の下の力持ち、それがWISHBONEです!
WISHBONEは上記の表のように、各BB規格や各スピンドル規格に合わせ、さまざまな製品をラインナップしています。
一般的な「ネジ切りBB×シマノクランク」用のBBは勿論、今回のようなマイナーな組み合わせ、さらにはSpecialized/Cannondaleが採用しているメーカー独自規格まで、非常に多くの組み合わせに対応していますので、コンポーネントの乗せ換えやフレームからのバラ完の際には、WISHBONEを選んでみてはいかがでしょうか?
弊社では自転車用セラミックベアリング界の王者「CERAMICSPEED」や憧れのベアリングブランド「CHRISKING」なども取り扱っておりますので、愛車のカスタムの際はお気軽にご相談ください。
ちなみにスタッフ木村もBB86-DUBという製品を1年ほど使っていますが、今のところ絶好調!
SRAM純正BBの時は異音が鳴る時がありましたが、WISHBONEに変えてからはノートラブル。
コンポーネントメーカー純正のボトムブラケットと比べると高価ではありますが、圧入に起因するトラブルの発生確率が低いWISHBONE。是非ご検討ください!
ノースバイシクル北海道 (スタッフ木村)